2020年4月23日木曜日

機械学習と深層学習

「機械学習と深層学習って何が違うの」という質問を受けることが良くあるが、その説明としてこの図がわかりやすいのかなと思う。

「機械学習」というのは、何らかのパターンを自動で覚えて、次に何らかのパターンが発生したときに、過去に覚えたパターンと近いかどうかを判別したり、次にどういうパターンになるかを予測するようなプログラムのこと。
パターンというのは、例えば画像だったり、文字列だったり、株価の毎日の変動だったり。例えば、犬の画像をたくさん覚えた機械学習に動物の写真を入力すると犬かどうか判別したりできるし、株価のデータを入力すると次の日に上がるか下がるかを過去のパターンから予測してくれるようになる。 自動で覚えてとは書いたが人がそれらのデータを集めて機械学習のプログラムに覚えさせてもいいと思う。

一方で「深層学習」とは「ディープラーニング」や「ディープニューラルネットワーク(DNN)」とも呼ばれるが、機械学習をするための一つの手法のこと。これのベースになっている「ニューラルネット」という技術は神経細胞に似た網目構造を使って計算する方式で何十年も前から知られていて、網目構造を増やす(層を深くする)と性能が上がることはわかっていた。しかし昔はコンピューターが非力だったので少し増やすと計算が終わらず使い物にならなかったのが、最近はまともに動くようになってきて性能も高く実用的になったので一気に知名度が上がってきたというものである。

ただ、深層学習は一気に知名度が上がったので、世の中的には機械学習=深層学習と見てしまわれることが多い。そんな感じで冒頭の質問をされた時には、ちょっと古いが、ヘッドホンステレオ=ウォークマンと同じイメージと説明している。

深層学習の中にも層の作り方やデータの処理の仕方でいろいろな方法があって、画像判定が得意とか、予測が得意とか、用途に応じて使い分けられている。 例えば、最後に紹介するDEEPという深層学習では文章を解析して分類することができるものとなっていて、ここの研究論文にあるような飲食店のレビュー文章を分析することをしている。

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